僕はミニマリストに対して、物を持たず、お金を使わない人というイメージを持っていましたが、そのイメージが変わり始めたのです…
前回の記事を読んでいない方は、下記からどうぞ。

ぼくたちに、もうモノは必要ない。
本屋で見たしぶさんの「手ぶらで生きる。」、佐々木典士さんの「ぼくたちに、もうモノは必要ない。」
二冊を町の図書館で借りて読みました。

しぶさんの本は、言うまでもなく、ミニマリストとの間にあった壁を壊し、壁の向こう側をのぞかせてくれた気がします。
そして、佐々木さんの本を読み、とても共感しました。良いツボを押されて、血流が良くなったように、僕の心のつっかえが取れ、頭からも部屋からも不要なモノが流れ出ていきました。
どういうところに共感したのか、ピックアップしてご紹介します。たぶん多くの人にとっても一度は考えたことがあったり、納得できる内容であると思います。
ミニマリストの考え方
佐々木さんの本を読んで、特に僕が共感したことは、この3つでした。
- 他人の目を気にしてモノを所有することをやめる
- 物を減らしても「自分」は減らない
- 物を減らす必要はない
矛盾している項目がありますが。。最後まで読んでもらうと納得してもらえるのではないかと思います。
他人の目を気にしてモノを所有することをやめる
ミニマリストが物を捨て、少ない物で生活する理由が、節約とか出費を少なくするという、お金の為にしているのなら、共感せず、ダサいと思っていたかもしれません。経済の敵だとも思っていたかもしれません。もしそうだったとしたら僕はミニマリストになっていなかったでしょう。
しかし、佐々木さんの考え方やこれまでのご経験を読み、すごく腑に落ちました。
まず、なぜ僕たちは、物を必要以上に所有するのか。
それは、モノを通して、自分の価値を誰かに伝えるためである、ということでした。
モノは手っ取り早く内面を伝える事ができます。例えば、高級な腕時計を付け、外車に乗り、高級ブランドのスーツを着ていれば、良い仕事につき、お金を持っており、人より稼ぐ能力や仕事の能力があるということをわかりやすく顕示できます。
僕の場合は、CD、DVD、漫画、好きなアーティストのグッズなどが沢山ありましたが、それらを所有することで、自分はサブカルに詳しく、イケてる人間だ。良い音楽や映画を見分ける事ができる感覚が人より優れていると誰かに顕示したかったような気がします。
服装についても、同じ人に会う時は、前回と違う服を着るように心掛けていました。毎回同じ服や色だと何か思われそうなので、できるだけ服装のレパートリーが増えるような、違う毛色の服を買うようにしていました。しかし、結局買ったまま一度も着ない服が出てくるということがしばしばありました。
結局、同じ服で良かったんです。
複数同じ服を持っている人もいるし、洗濯して清潔なら何も気にする事はないし、案外、人の服装って覚えていないものなんですよね。
そうして、モノの向こうに、必ず誰かがいるということにハッと気付きました。誰かに見栄を張る為に、誰かに自分の価値を認めてもらう為に、誰かに見せびらかす為に。
このように、他人の目を気にしてモノを持つことで、必要のない物まで持ってしまっていることを気付かせてくれました。それに、誰かの為に必要な物ばかりで、自分の為に本当に必要な物が何なのかを考えるきっかけになりました。
物を減らしても「自分」は減らない
さらに、この言葉が、自分を強くしてくれた気がします。
物を持とうが持たまいが、自分自身は何も変わらないということ。
家具を全部捨てたら、自分のステータスが下がって、街を歩いていると誰かに非難される。そんなことはありません。
本を全部捨てたら、頭の中からも知識が抜け落ちていき、バカになってしまう。そんなことはありませんよね。
物を減らしても、何も変わらないのです。
実際僕は、捨てたモノに申し訳なくなるぐらい、何も変わりませんでした。むしろ楽になりました。
捨てる前は、精神的にもすっきりしない感覚が常にありました。
「このCD棚ほこりかぶってきたなー、最近全然聞いてないけどどうしよう整理とか掃除しないとなー。」
みたいなことを、見るたび無意識に考えてしまい、毎日のように無駄な思考を働かせていました。
朝に小鳥のさえずりで気持ちよく起きても、「あCDほこりかぶってるなー」
お笑い番組を見て大笑いしても、「そういやCDほこりかぶってたなー」
夕日に顔を赤く照らされながら「CDほこりかぶってるなー」
特にそれがストレスとか負担になってる感覚はなかったのですが、無くなると、かなり精神的にスッキリしました。無駄に部屋を占領していた物を減らすことで、知らず知らずのうちに物から受けていたストレスから解放されて、清々しい気分になれたのです。
不要な物を捨てることで、本当に必要な物や、やりたかった事が浮き彫りになって、自分自身の質が上がっていく実感を得ることができた気がします。
そして、何より経験や知識、思い出のほうが大事だということに気付けると思います。
本を所有することよりも、この本を読んで得た知識。
車を所有することよりも、この車で友達と旅行に行った思い出。
高級バッグを所有するよりも、このバッグを手に入れる為にお金を稼いだ経験。
それらは部屋を圧迫することもなく、壊れることもなく、奪われることもなく、自分の中にあるものです。
物を捨てても、それらは自分の中にあります。
物を減らしても、自分は減らないのです。
物を減らす必要はない
本当に必要な物が多くある場合は、物を持つことで活力を得ることができるなら物を減らす必要はない、ということです。
僕も同じことを思います。物が少ないから良い、物が多いからダメ、ということではありません。それぞれのやり方でいいんです。
ミニマリストは、物を減らすことが目的ではなく、目的は人それぞれ、その先にあるのです。
僕はかなりのモノを断捨離しましたが、まだまだ沢山所有してます。
それは、心を軽くすることが目的であり、物を捨てることが目的ではないからです。
住む場所に縛られない生活がしたいし、常に心が穏やかでありたいし、お金の不安からも解放されたい。
色々な目標のための手段として、モノを減らしましたが、それ自体が目的になってしまうと、もうその先に行けないのではないでしょうか。
ミニマリストのできあがり
ということで、ミニマリストとなった僕は、断捨離を極め、メルカリの達人になるのでありました。
次回から、捨てたものなども紹介していきます。